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テレワークで社内サーバーやクラウドに安全につなぐ|固定IPのVPNでアクセスを絞る方法

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社員が家や出先から会社のサーバーやクラウドにつなぐようになると、「どこからでもログインを試せる」状態が気になってきます。固定IPのVPNを使って、接続できる場所を絞る方法をまとめました。

固定IPでアクセスを絞るという考え方

クラウドの管理画面や会社のサーバーは、IDとパスワードさえ分かれば、世界中のどこからでもログインを試せる状態になりがちです。そこで、「この住所(IPアドレス)からの接続だけを受け付ける」という制限をかけておくと、パスワードが漏れたときの被害を小さくできます。

ただ、家や出先のネット回線のIPアドレスは、つなぐたびに変わることが多く、社員ごとにも違います。そこで使われるのが、固定IPアドレスを持ったVPNです。社員がみんな同じVPNにつなぎ、そこから同じ固定IPで外に出るようにすれば、許可する住所を1つにまとめられます。

みんなでVPNにつなぎ、同じ固定IPから外へ出る。
みんなでVPNにつなぎ、同じ固定IPから外へ出る。

家から仕事をする方法の全体は「小さな会社のテレワークの始め方」で整理しています。この記事では、その中の「外からつなぐ道」を、固定IPで守る方法に絞って説明します。

こんな会社に向いています

こんなとき固定IPでできること
AWSやMicrosoft Azureなどのクラウドを使っている管理画面やサーバーへの接続を、会社の固定IPからだけに絞る
取引先のシステムが接続元のIPを登録する方式社員が家や出先にいても、登録した固定IPから使える
ホームページや業務システムの管理画面を守りたいログイン画面を開ける場所を、固定IPに限る

反対に、メールやチャットなど、誰でも使えるクラウドサービスを使うだけなら、固定IPは必須ではありません。まずは2段階認証を全員に設定することが先です。

総務省は、セキュリティの専任担当者がいない中小企業向けに、テレワークで最低限やっておきたい対策をまとめた手引きを公開しています。固定IPで絞る方法は、こうした基本の対策に重ねて使うものと考えてください。

出典:総務省「テレワークにおけるセキュリティ確保」(2026年11月時点)

固定IPのVPNを選ぶときに見ること

固定IPのVPNは、人数、使い方、管理の機能で選ぶ。
固定IPのVPNは、人数、使い方、管理の機能で選ぶ。

1. 使う人数とアカウントの数

1つのアカウントで同時につなげる台数には上限があることが多いので、同時に使う人数分のアカウントが要ります。人が増えたときに、月単位で増やせるかも見ておきます。

2. どこまでを固定IPにするか

パソコンの通信をすべてVPN経由にする方法のほかに、ブラウザの通信だけを固定IPにできるサービスもあります。管理画面を開くときだけ固定IPが要るなら、ブラウザだけのほうが手軽です。

3. 管理の機能

社員が辞めたときにすぐアカウントを止められるか、誰がいつ接続したかの記録を残せるかは、小さな会社でも大事です。管理者が自分でアカウントを発行・削除できるかを確かめておきましょう。

グループ専用VPNの特徴

選択肢の一つに、株式会社インターリンクのグループ専用VPNがあります。固定IPアドレスを1つ割り当てたVPNサーバーを、1台まるごと専有で使えるサービスです。部署やチームで1つの固定IPを共有し、社外から社内ネットワークのファイルサーバーなどへつなぐ使い方が案内されています。

項目公式サイトの記載(2026年11月4日に確認)
料金月額5,500円(税込)で標準10アカウント。初期費用は無料
アカウントの追加10アカウントごとに月額5,500円(税込)。最大200アカウントまで
無料体験最大2か月(標準の10アカウントまで)
固定IP専用のIPv4固定IPアドレス1つ(VPNの接続国は日本)
同時接続1アカウントにつき1台
接続方法PPTP・L2TP・OpenVPN・IKEv2・ブラウザ拡張機能
対応OSWindows・macOS・iOS・Android(ブラウザ拡張機能はWindowsとmacOSのChromeとEdge)

管理画面からは、アカウントの発行と削除、接続できるIPアドレスの制限、接続中のセッションの強制切断、接続ログ6か月分のダウンロードなどができます。VPNに参加しているパソコンやサーバー同士で通信できるので、社内のサーバーもVPNに参加させれば、社外のパソコンからつなげます。

1アカウントで同時につなげるのは1台なので、パソコンとスマホの両方を使う人は2アカウント分で数えます。申し込みの時点で11アカウント以上を希望すると無料体験の対象外になるため、まずは10アカウントで試してから増やすのが無難です。クレジットカード払いの場合、申し込みから使い始めるまで2営業日ほどかかります。また、VPNサーバーを経由するので、回線の混み具合によって速度が落ちることがあります。

出典:インターリンク「グループ専用VPN」、インターリンク「グループ専用VPN 料金」(2026年11月4日時点)

始めるときの手順

固定IPを許可する先を決め、試しにつないでから広げる。
固定IPを許可する先を決め、試しにつないでから広げる。
  1. 許可する先を書き出す:固定IPだけに絞りたいクラウドの管理画面、社内のサーバー、取引先のシステムを並べる
  2. 少人数で試す:数人でVPNにつなぎ、つながり方と速度、許可の設定がきくかを確かめる。許可の設定をする前に、固定IP以外から入れなくなっても困らないよう、元に戻す手順を決めておく
  3. ルールを決めて広げる:誰がアカウントを発行し、退職や異動のときに誰が止めるかを決めてから、全員に広げる

まとめ

  • 固定IPのVPNを使うと、社員がどこにいても同じ住所からつながり、許可する先を1つに絞れる
  • クラウドの管理画面や、接続元のIPを登録する取引先のシステムがある会社に向いている
  • 選ぶときは、人数とアカウント、どこまでを固定IPにするか、管理の機能を見る
  • 2段階認証などの基本の対策を済ませたうえで、重ねて使う

1人ずつ自分専用の固定IPを使いたい場合は「小さな会社や個人事業で固定IPが必要になったら」を、クラウド上のパソコンで仕事をする方法は「クラウドPCとは」を読んでみてください。